亜熱帯・温帯海域の沿岸部に生息する大型のアジで、日本ではアジ類の中で最高級の食材として扱われる。成魚は通常は全長1mほどまでである。群れで海中を遊泳し、食性は肉食で遊泳するものを追って捕食する他にも、海底の砂を口で掘り、砂中に潜む小動物を吸い込んで食べる。市場にならぶほとんどが養殖ものである。
魚種豆知識
和名「シマアジ」はもともと東京・和歌山・富山・高知など各地で呼ばれていた呼称で、体側に縦帯があることから「縞鯵」、もしくは伊豆諸島など島嶼での漁獲が多いことから「島鯵」の名がある。本来超高級魚でなかなか一般には出回らないものであったが、近年、人工種苗の大量生産が可能となってから各地で養殖されるようになり、天然物に近い良質のシマアジが食卓に上るようになった。
養殖方法
陸上水槽で生産された稚魚は3cm程になると船で奄美事業場に運ばれ、約2ヶ月間暖かい南の海で育てられます。その後和歌山に再び戻され、養殖用種苗として出荷され、2年で約1.2㎏に成長します。
養殖の歴史1973年 世界で初めて人工ふ化に成功。 1983年 世界で初めて完全養殖に成功。
生産現場の様子
1973年 | 世界で初めて人工ふ化に成功。 |
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1983年 | 世界で初めて完全養殖に成功。 |
大量種苗生産が可能になり、養殖生産量も増えてきています。西日本各地で養殖されるシマアジ種苗の約7割を近畿大学が生産しています。