左ヒラメに右カレイと称されるように頭部の左に両目が偏っているのが特徴。自然界では海底の砂と同じ色の保護色になっている。普段は砂に潜って眼だけを出して、エサになる魚が近づくのを待ち伏せている。大きなものは10kgにもなる。ひれの付け根の筋肉は「エンガワ」と呼ばれ、大変美味。
魚種豆知識
卵から孵化して暫くは、普通の魚と同様に泳ぎ、眼も体の両側にある。やがて右の眼が頭の左に移動して、底に着底し、これを変態と言う。両目がある表側(砂のような色をしている)を有眼側、目の無い裏側(真っ白い)を無眼側と呼ぶ。天然のヒラメの無眼側は真っ白だが、養殖ヒラメでは着色している場合がある。その原因の多くは仔稚魚期の餌料や養殖期間中の光条件にあると言われている。
養殖方法
餌は市販の配合飼料を与えますが、ヒラメは良質のたんぱく質の要求量が高いので、魚粉含量の高い飼料になります。また夏場の高水温期に餌を与え過ぎると病気に罹り易くなるので注意が必要です。
養殖の歴史1965年 人工ふ化に成功。 1969年 人工ふ化親魚からの採卵に成功(完全養殖)。 1983年 ヒラメ養殖が普及し始める。
生産現場の様子
1965年 | 人工ふ化に成功。 |
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1969年 | 人工ふ化親魚からの採卵に成功(完全養殖)。 |
1983年 | ヒラメ養殖が普及し始める。 |
ヒラメは、底棲性の魚で、海上の生簀では飼育しにくいため、陸上で飼育されます。普段は、水槽の底にじっとして動きませんが、エサを与えるとUFOのように水面へ勢いよく泳ぎだして餌を食べます。餌は、配合飼料で、エサを食べるとき以外はほとんど動かないので飼料転換効率が非常に高いです。